ケアンズ、グレートバリアリーフとダイビング

ケアンズ

ケアンズは、オーストラリアで最もアジアに近い、オーストラリアの玄関口で、グレートバリアリーフと世界最古の熱帯雨林の2つが世界遺産に指定され、自然豊かな国際観光都市です。 ケアンズ空港からケアンズ市内までは車で15分程度の近距離にあり、市内の観光スポットもすべて徒歩圏内で、小さな田舎町といった表現がぴったりの街です。車で北に1時間ほど移動すれば高級リゾート地として有名な ポートダグラスがあります。ケアンズでは、この豊かな自然を利用して、ダイビングは勿論のこと、大型クルーズ船を利用したグレートバリアリーフへの日帰りツアーや、高原の街、キュランダ村への観光ツアー、ラフティング、 野生動物探検ツアーなど、いろいろな種類のツアーが開催されています。
日本からは、現在、ジェットスターが成田と関空から、バージンエアーが羽田から、それぞれケアンズまで、直行便を就航させています。

グレートバリアリーフ

グレートバリアリーフは、オーストラリアの北東、クイーンズランド州の沿岸にある総延長2,600キロにわたる世界最大の珊瑚礁で、北はパプアニューギニアの南、トーレス海峡から、南は南回帰線のさらに南まで続いていて、今も成長を続けています。この2,600キロという距離は、北海道から沖縄本島までが裕に納まる長さです。
この巨大なサンゴ礁は、今から1,800万年前から形成され始め、今から6,000~8,000年前に、現在の規模に成長しました。現在は、約3,000ヶ所の独立した珊瑚礁と大小900余りの島々からなり、その殆どが、 オーストラリアの国立公園に指定され、保護されています。1981年にはユネスコの世界遺産(自然遺産)にも登録されました。この国立公園の管理はグレートバリアリーフ海洋公園局(Great Barrier Reef Marine Park Authority, GBRMPA)が行い、海洋公園内の利用に関する許可証の発行から、公園内の港の管理まで、多種多様な業務を行っています。ケアンズのダイビング、クルーズ主催会社が、環境保全税等として、ツアー代金以外にお客様より徴収しているお金は、このGBRMPAが行う海洋公園の活動資金に充てられています。

ケアンズのダイビングツアー

大型浮き桟橋(ポンツーン)を利用した大型船での日帰りクルーズ

定員200~300人程度の大型のクルーズ船で、毎日、ケアンズ、ポートダグラスより、日帰りツアーを開催。沖には、大型浮き桟橋(ポンツーン)を常設し、 そこではシュノーケリングやダイビングはもちろん、シーウォーカーやセミサブ(半潜水型グラスボート)やグラスボート、ヘリコプターでの遊覧飛行など、様々なアクティビティーを提供しています。シュノーケリングやダイビングに興味のない方でも、水中展望台等も設置されていて、楽しく過ごせるようになっています。

日帰りダイビング専用ボート

ダイバー、シュノーケラーのみを対象にした、ダイビングショップが運営するダイブボートです。ボートはダイビング専用ボートですが、ケアンズの場合、ボートも大型で、通常定員は60名程度です。1日3ダイブまで可能で、ダイビング毎、あるいは午前、午後とダイビングポイントを変えます。ボートはリーフの浅瀬の脇に停泊しますから、シュノーケリングのみでご参加の方でも、十分シュノーケリングを楽しめますし、無料でガイド付きのシュノーケリングを実施しているダイブショップもあります。

ケアンズ近郊のダイブクルーズ

日帰りでもダイビングは楽しめますが、「ナイトダイビングを楽しみたい。」、あるいは「短期間になるべく多くのダイビングを楽しみたい。」と いう方には、ケアンズ近郊の日帰りエリアで 実施されるダイブクルーズがお薦めです。宿泊用のクルーズ船がリーフを周遊し、そこに毎日、ケアンズからお客様を送迎するパターンと、1泊2日、あるいは2泊3日でケアンズ発着のクルーズを実施するパターンと、2つのタイプがあります。毎日、ケアンズからお客様を送迎するタイプのクルーズは、出発日、帰着日は、ご自身の希望に合わせて自由に設定できます。

コッドホール、コーラルシーなど、遠隔地へのクルーズ

ケアンズの北にあるリボンリーフや、グレートバリアリーフのさらに沖合のコーラルシーへ、3泊4日、あるいは4泊5日の日程でダイブクルーズを実施しているクルーズ船もあります。こういった遠隔地へのダイブクルーズを実施しているクルーズ船は、グレートバリアリーフが一年で最も穏やかになる時期(10月~12月)に、それより更に沖合のリーフへ、1週間程度のロングクルーズを実施しています。それ以外に、6月~7月のミンククジラが観られる時期には、ミンククジラウォッチングクルーズも実施しています。クルーズ船内の客室は、バス、トイレ付きの2人部屋から、4人部屋まで、参加人数、予算に応じて 選べるようになっています。

ケアンズの気候とダイビング

ケアンズのある北部オーストラリアの海岸部は、熱帯性気候に属し、季節は、大きく分けて雨季と乾季に大別されます。乾季は4月後半から12月前半まで、雨季は12月後半から4月前半になります。
乾季、6月、7月、8月は、日本で言えば冬にあたりまが、気温は日中で25度以上にはなりますから、冬でも日中はTシャツで過ごせます。ただ、この時季は、南東の偏西風が強くなり、海も時化易くなりますから、船酔い対策、寒さ対策は万全にしてください。この時季の水温は最低で21~22度程度です。ウエットスーツは5ミリのフルスーツを用意すればいいでしょう。この時季は、ミンククジラやザトウクジラが、遠く南極海から回遊してくる時期でもあり、特にミンククジラは、ダイビング中に水中で接近遭遇できるチャンスに恵まれる場合もあります。

ダイビングが旅行目的なら、乾季の後半、9月~11月が透明度も良く、風も穏やかな時期で、ダイビングのベストシーズンと言えます。水温は9月から徐々に上昇をはじめ、10月頃で25度、12月になれば、28度程度まで上がります。11月には、サンゴの産卵の観察を目的としたナイトダイビングツアーも実施されます。
1月頃から雨季の雨が降り始め、2月の中旬から4月の中旬までが本格的な雨季の時季となります。この時季はサイクロンが発生する時期でもあり、この時季にダイビングの計画をされる方は、注意が必要です。12月から2月頃にかけては、水温が最も高くなり、ポイントによっては30度近くまでになりますから、この時季は3ミリのスーツで十分楽しめます。

ケアンズの月別平均気温、海水温、降水日

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
最高気温 31 31 30 29 27 26 26 26 28 29 31 31
最低気温 24 24 23 22 20 18 17 17 19 21 22 23
水温 28 28 27 26 24 22 22 22 24 25 26 27
降水日 16 15 15 12 9 7 6 5 4 6 9 13

<< 前のページに戻る